【びぃどろ講座】知ってる?食物アレルギーのいろは

『たべる』について, だんらん作りの知恵袋

日本では2人に1人が何かしらのアレルギーを持っていると言われる時代。その中でも「食物アレルギー」についてピックアップ。改めて学んでみましょう。

アレルギーと免疫の関係

私たちの周りには、たくさんの細菌やウイルスがいます。それらが身体の中に侵入すると、それを追い出そうと身体は反応します。これが「免疫」。しかしこの「免疫」が十分育っていなかったり、何かしら異常があると、身体に悪いものではないのに「免疫」が反応してしまうことがある。これが「アレルギー」の正体です。

アレルギーの原因

アレルギーの原因は、食べ物や花粉に含まれる「タンパク質」。このげんいん物質を「アレルゲン」と言います。「アレルゲン」を含む食べ物の中でも、特にアレルギーを起こしやすい食べ物の代表が「卵」「小麦」「乳」の3つ。この3つが全食物アレルギーの、なんと7割を占めているとか!すごい数!!

この現在日本では、特にアレルギーが多い7種類を「特定原材料」という名前にして、お店の商品などでは必ず記載しなければならないことになっています。この7種類は「卵」「小麦」「乳」の他、「そば」「落花生」「えび」「かに」です。確かに身の回りに多くないですか?

そしてさらに“注意しておきたい食べ物”として20種類を選定し、「特定原材料に準ずるもの」として、商品への記載を推奨しています。

アレルギーは年齢で変化する?

アレルギーは年齢によって変化することも多いものです。例えば、赤ちゃんの時にアトピーを持っていたのに、幼稚園に上がる頃には食物アレルギーになったり、子供の頃にアレルギーがあったと思ったら、大人になって花粉症になった、など。確かにいろんな変化がおきます。

乳児期に「卵」「小麦」「乳」のアレルギーを発症しても、成長とともに軽快したり、治ることも多いけれど、他のアレルゲンによるアレルギーは、その他の年齢で発症することが多いとか。

ちなみに私は、出産後に花粉症になりました!絶対になりたくないと思っていたのですが、ヒノキが特に酷くて、毎年春は憂鬱だったりします。
この現在日本では、特にアレルギーが多い7種類を「特定原材料」という名前にして、お店の商品などでは必ず記載しなければならないことになっています。この7種類は「卵」「小麦」「乳」の他、「そば」「落花生」「えび」「かに」です。確かに身の回りに多くないですか?

そしてさらに“注意しておきたい食べ物”として20種類を選定し、「特定原材料に準ずるもの」として、商品への記載を推奨しています。

きちんと覚えて、アナフィラキシー

アレルギーについて学んでいると、必ず出てくるキーワードがこれ。「アナフィラキシー」ということば。

これは原因となる食べ物を食べたあとすぐ、強いアレルギー症状が起きてしまうこと。蕁麻疹や咳が止まらない、などの症状がみられます。これが強いと複数生じることもあるので注意が必要です。

さらに特に強い症状が出ると、呼吸できなくなったり、意識がはっきりしなくなったりする「アナフィラキシーショック」という状態になります。これは命に関わる状態のため、早急な対応が必要です。

アナフィラキシーショックが起きたら

まず、緊急性の高いアナフィラキシーってどんなものでしょうか?

【全身の状態】
ぐったりしていたり、意識がもうろうとする。顔面蒼白になる。など

【呼吸の状態】
息苦しくなる、声がかすれる、ゼーゼーとした呼吸、咳が止まらない。など

【消化器の状態】
腹痛、嘔吐。など

このような症状が見られた場合、アナフィラキシーショックを起こしている可能性が高いです。
さぁ、身近な人がアナフィラキシーショックを起こしたら、どうしたらいいでしょうか?

リスクのある方の場合、事前に専用の注射を処方されていることがあるため、そう言った人にはそれでの応急処置が必要になります。

そして注射の有無にかかわらず、早急に救急車を呼びましょう。

まとめ

今やとっても身近な問題であるアレルギー。正しい知識を持って、適切な治療を受け。安全に楽しく食事を楽しめるようになって欲しいと思っています。

また、周囲の人からの理解はとても大切です。身近な友人などにアレルギーの方がいる場合、食事の環境などを整えることは重要です。

当事者だけではなく、いろんな方がアレルギーを知って、理解して生活して欲しいなと思います。

【長岡菜都子(だんらんコーディネーター)】
リハビリテーション専門職である言語聴覚士の国家資格を所有。病院勤務を経て、訪問看護ステーションに入職。以後12年間で、訪問リハビリテーションを学ぶ。対象は乳幼児から高齢者まで幅広く、病気や障害を抱えながらも、にいかにして家族とともに充実した温かい生活を送れるかにこだわり、支援している。
現在は病気や障害を抱える当事者に対し、『個別』ではなく、家庭や関係施設へ『戸別』に訪問し、主に「はなすこと」「たべること」に関する、赤ちゃんの育み支援、こどもの学び支援、成人・高齢者の生活支援を行っている。
その他、医療・福祉・介護・教育施設等への外部講師等も行い、「はなすこと」「たべること」のバリアフリーを目指し活動中。

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