【びぃどろ講座】発音練習「パンダの宝物」!?
「パンダの宝物」ってご存知ですか?え?ユーカリじゃないの?いえいえ違います。
今日はそのお話。
発音の悩み
個人差はありますが、お子さんが1歳くらいになると、初めての言葉を言うようになります。「まま」だったり「パパ」だったり。まだ生まれたばかりの赤ちゃんと思いきや、あっという間に歩いて、おしゃべりが始まりますね。
初めての言葉を「初語」と言います。そして、単語の数が増えて二語文、複文へと、言葉が広がっていきます。
でもあれ?ちょっとうちの子、発音がおかしいかしら?ちょっと舌ったらずかな?そんな不安が生まれることがあると思います。
言葉そのものが言えないことも心配ですが、言えてもうまく発音できなければ、それも心配。親御さんの心配って、本当に尽きませんね。
発音の評価の難しさ
発音に心配を感じたら、専門家に相談するのがやはり一番良いでしょう。お近くの発達センターなどでも構いませんし、近隣にどうしてもなければ、びぃどろの問合せフォームや以下のLINEでもプレ相談をお受けすることができます。
でも、なんで専門家じゃないといけないのでしょうか?
実は発音の評価ってとっても細かいからなんです。
言葉の発音の種類
私たちが発音することを正確には「構音」と言います。この構音にはいくつも種類があり、その違いで「さ」とか「れ」とかの音の違いになるのです。この構音は「音を作る場所」と「音の作り方」と「声帯の震えの有無」で分類をされます。
例えば、口唇で作られる音の代表として「ま」や「ぱ」がありますね。この二つの音の違いは「鼻に抜ける音」か「パンッ!と破裂させる音」かの違いです。音の作る場所が同じでも、作り方が違うんですね。
これらを細かく一覧表にすると以下の通り
この表に書かれている音が全て、日本語に使用されているわけではありませんが、世界中の言葉の様々な音は、この表に書かれている通りに分類することができ、発音を表記することができると言われています。
発音のうつろい
さて、こうして全ての言葉は、こうやって記号を使えば表記できることは分かったと思います。そしてこの表記することの大切さと言うのは、実は「発音の誤りの評価・比較」に大変重要な役割を持っています。どう言う音の時に、発音がしにくいのかな?といった傾向を見つけることができるからです。
そして、実は発音の表記の特徴として、とても大切なポイントがあります。それは、「発音する位置によって、発音が変わる」と言うこと。
え?なんのこと?と思いますよね。
例えば「が」の音。「がっこう」の『が』と、「てがみ」の『が』は…
発音が違うのです!!
え?同じ『が』だよ!?
そう、平仮名で書くと「が」なんですが、上記の表の分類で書くとこの「が」は以下のようになります。
このわずかな違いのなですが、発音の仕方は異なるので、評価の方法も変わってきます。そのため、発音に難しさを抱えるお子さんの言葉を評価するときは、どうやって間違っているかを正確に記録し、分析・比較できる「耳」を持っている必要があります。
ですから、専門家の方に評価をしてもらう方が良いのですね。
たくさんの音は聞き取れない!
とは言え、これだけの音を正確に聞き分けるって難しい。ちょっと簡単なテストはないでしょうか?と言うことで、今回の表題にある言葉「パンダの宝物」の登場です♪
実は「パンダの宝物」と言う短文。この文をひとつひとつ音を分けて、分析すると、日本語に含まれる発音のほとんどを網羅しているんですね。
これを発音した時にどの音に違和感がありますか?
どの音が聞き取りにくいですか?
それと同じ音を使った他の言葉はどうでしょうか?
そんなのを少し意識してみましょう。
そして、「やっぱり発音おかしいかな?」「気になるな?」「心配だな」と思った時には、気を楽にまずは相談してみましょう。
相談できる窓口があるんですよ。
【長岡菜都子(だんらんコーディネーター)】
リハビリテーション専門職である言語聴覚士の国家資格を所有。病院勤務を経て、訪問看護ステーションに入職。以後12年間で、訪問リハビリテーションを学ぶ。対象は乳幼児から高齢者まで幅広く、病気や障害を抱えながらも、にいかにして家族とともに充実した温かい生活を送れるかにこだわり、支援している。
現在は病気や障害を抱える当事者に対し、『個別』ではなく、家庭や関係施設へ『戸別』に訪問し、主に「はなすこと」「たべること」に関する、赤ちゃんの育み支援、こどもの学び支援、成人・高齢者の生活支援を行っている。
その他、医療・福祉・介護・教育施設等への外部講師等も行い、「はなすこと」「たべること」のバリアフリーを目指し活動中。
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