【びぃどろ日記】言語聴覚士ってマイナーだなぁ

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わかってはいることですが、今日は言語聴覚士(ST)がマイナーだなぁと思ったことについての雑記です。

多職種連携してますか?

以前にも記事にしたことがありますが、私は市内の医療・介護ネットワークという団体の理事をさせていただいています。この会は医師会が母体となっており、医師・歯科医師・看護師・保健師・リハ・ケアマネ・MSW・消防・行政など、医療と介護に関するほぼ全ての職種代表の集まる大きな規模の団体です。この中で私はSTの代表を任せていただいております。しかし、そもそも私は現在個人事業主で、勤務を一切しておらず、医師の指示下の仕事はしていません。本来ならこういったネットワークの代表には、市内基幹病院などに勤務されているSTが担う方が連携が取れると思うのですが、それが代表の先生のはからいで、私を代表としていただいております。

先日、そんな多くの職種が集まる団体主催の研修会があり、世話人として参加し、その後懇親会へ出席しました。懇親会には行政の方も多くお見えになりますが、名刺交換をしても、STという名前は知ってるけれど、仕事はよく知らない、という方が多くいらっしゃいます。
その日も同じ流れを想定して、私が「言語聴覚士です。」とある方に名刺を渡しました。実は私の名刺には「言語聴覚士」という単語は隅っこに小さく書いてあるだけなんです。では、なんと書いてあるか?

「はなす たべる だんらんするをコーディネートする」
「だんらんコーディネーター」と記しています。

その名刺を見た、行政の方の言葉に衝撃を受けました。

「え・・・?たべること?なんで?」

言語聴覚士がなんで食事?

なんとなく、STが食べることの専門家って、もはやメジャーなのかな?と思っていたのですが、ものすごく驚かれました(^_^;)

その後どれだけ説明しても、「うーん、イメージわかない。知らなかった〜!」と言われてしまい、悔しかったので(笑)動画を見せました。

私は訓練は全て1時間全部を動画撮影しているので、その中で利用者さん本人から公開許可が出ている動画を数本お見せして、「へ〜なるほど、こういうことするんだ!」とご理解いただけたわけです。ほっ。

聴覚はやらないよね?

そして、今度は別の方へご挨拶。こちらも行政の方。名刺をお渡しして自己紹介をすると、お相手の方からは「言語聴覚士さん!私、以前聴覚関係のお仕事をしていたんです。言語聴覚士さん、聴覚って書いてあるけど、聴覚の領域の方少ないですよね。」と、言われてしまいました。

今度は聴覚かっ!?と思って、以前作った、聴覚器官の解説動画を見せて聴覚に関する話で盛り上がることができました。

なんでマイナーなんだろう?

STの職務内容が、世間一般に浸透していない・・・う〜ん。これはSTが他職種に比べて歴史が浅いっていうこともありますが、それだけではないんでしょうね。きっと。

STの職域って本当に広いと思います。だからこそ一言で説明できないんですね。「STの仕事を一言で説明して!」っていってもできないんです。

「コミュニケーションと食事の専門家です」という答えが多いかな?とも思うんですが、これって何も知らない方からしたら、「???」ですよね。よくわかんない。しかも「いやいや、私は聴覚専門です」「私は発達専門です」とかになってくるので結局まとまらない。職域が広いからこそ、「私はこれ」っていうのが多くなってしまうことで表現が定まらない。だって「言語聴覚士」の名前自体に、食事をイメージするワードないじゃん!って言われてしまうことになる。うーん・・・。

ちなみに言語聴覚士協会のホームページのSTの説明も、かなり曖昧な印象があります。やはり専門とする領域を全て表現しようとするあまり、「で、結局何をする仕事?」っていう部分がぼやける印象があります。

ST自身がSTの仕事の説明ができないのもなぁ・・・

思いつれづれに

とは言え、答えがあるわけではありません。今日の私のブログは完全に雑記です。

ただ私がこうしてブログ、YouTube、Facebook、Twitterなどで顔を出して表現するようになったのは意味があります。

専門職にSTを広げるのではなく、世間に知ってもらうためです。専門的な、科学的な、学術的な詳しいお話はしていません。そんな話ができないっていうこともありますが、世間の人に対してそんな専門的なことを熱心に説く必要はないと思っていて、伝えるべきことはもっと普通のことなんじゃないかな?と考えているわけです。

STさん、私たちの仕事、全然知られてないよ!ということが言いたい。地域に知られて初めて根ざすことができるので、知ってもらうって大切だよなぁと思うのです。どれだけ素晴らしい療法をしていても、知られてなければ無いことになってしまうなぁと。

なので私は地域包括ケアの団体である前述の「医療・介護ネットワーク」の関係者との関係を大切に考えているんですね。

けれどそんなことを言っている私は、実は言語聴覚士として仕事はほぼしていないんです。名乗っていないんですね、言語聴覚士を。

だんらん作りのお手伝いをする「だんらんコーディネーター」を名乗っています。
はなすこと、たべること、その先の支援が私の仕事です。
こう自信を持って言える仕事ができること、それが私の誇りだったりするのです。

【長岡菜都子(だんらんコーディネーター)】
リハビリテーション専門職である言語聴覚士の国家資格を所有。病院勤務を経て、訪問看護ステーションに入職。以後12年間で、訪問リハビリテーションを学ぶ。対象は乳幼児から高齢者まで幅広く、病気や障害を抱えながらも、にいかにして家族とともに充実した温かい生活を送れるかにこだわり、支援している。
現在は病気や障害を抱える当事者に対し、『個別』ではなく、家庭や関係施設へ『戸別』に訪問し、主に「はなすこと」「たべること」に関する、赤ちゃんの育み支援、こどもの学び支援、成人・高齢者の生活支援を行っている。
その他、医療・福祉・介護・教育施設等への外部講師等も行い、「はなすこと」「たべること」のバリアフリーを目指し活動中。

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