先日アドバイザーとして
定期訪問している通所施設で
利用者さんのお誕生日会がありました

たまたま先月訪問した際に
利用者さんご本人が
自身の誕生日パーティの
プロデュースをしていました

買い物に行く算段や
飾り付けなど・・・

スタッフの方が
「パーティーでは何しましょうかね?」
と伺うものの
アイデアに詰まった様子・・・

一応私もアドバイザーなので
いろいろ考えながらアイデアを・・・

この方はパソコンも少しつかえる方だったので
「自分の歴史をクイズにしてみたら?」
そういうと
意外と本人さんも乗り気になり
当日 自作のクイズを用意することになりました

誕生日会当日
本当は訪問予定ではなかったのですが
その時間だけちょっと立ち寄りました

私の期待通り
クイズを作ってこられたのこと
パソコンを使って
みんなと楽しむための
パーティーのプロデュースをするなんて
素敵だなぁと思って見ていました
私のアイデアを聞いて
準備してくれたんだなぁと。
それだけでうれしい(*^^*)♪

クイズは
初恋の年齢とか
出生時体重とか
けっこう難しい(笑)

そして最後のクイズ
「これまでで一番うれしかったことは?」と

みんな
「芸能人の〇〇に会ったこと?」
「初恋のとき?」
などいろいろ意見はするものの
答えが出ず

そこで本人さんが
「難しいからわかんないよ(笑)」
なんて言うものだから
ますます迷走し出すスタッフさん(笑)

本人さんがニコニコ笑顔で言ったのが

「みんなに会えたこと!!」

こんな素敵なフレーズを
当たり前のように言う彼と
それを言いたくなるような
温かい施設

そんな瞬間に立ち会えて
私も元気をもらって施設を後にしました

きっと彼は
家庭での彼と
通所での彼
すべて違う顔がある

そのどれもが彼自身で
それでいいのだと思うのです

これまで訪問看護ステーションに勤務していた時は
個人ばかりに目が行っていたけれど
そこには家庭という「戸別」があり
通所という「戸別」があり
彼が過ごす全てのエリアで
それぞれのアイデンティティーが作られている

彼の「個」ではなく
その「個」を囲む「戸」を見る

それを改めて感じた訪問でした

【長岡菜都子(だんらんコーディネーター)】
リハビリテーション専門職である言語聴覚士の国家資格を所有。病院勤務を経て、訪問看護ステーションに入職。以後12年間で、訪問リハビリテーションを学ぶ。対象は乳幼児から高齢者まで幅広く、病気や障害を抱えながらも、にいかにして家族とともに充実した温かい生活を送れるかにこだわり、支援している。
現在は病気や障害を抱える当事者に対し、『個別』ではなく、家庭や関係施設へ『戸別』に訪問し、主に「はなすこと」「たべること」に関する、赤ちゃんの育み支援、こどもの学び支援、成人・高齢者の生活支援を行っている。
その他、医療・福祉・介護・教育施設等への外部講師等も行い、「はなすこと」「たべること」のバリアフリーを目指し活動中。

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