【びぃどろ講座】大変!窒息した!①

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食事中によく「窒息に注意してね」と言いますけれど、一体何を気をつけたらいいんだろう?今日は窒息のお話。

窒息って何?

窒息とは、呼吸をするための道“気道”が、なんらかの原因で塞がってしまい、呼吸ができなくなることを言います。

原因は?

窒息の原因は主に2つ

【気道が狭まる】
例えば、風邪やアレルギーなどで、喉に炎症が起きたとします。その炎症が重篤化すると、喉の気道を塞ぐほど腫れあがり、結果呼吸が十分にできなくなることがあります。これが一つ。

ちなみに余談ですが、私は血液検査しても食物アレルギーは一切引っかからないのですが、産後に体質が変わったのか、ある日を境に生エビを食べたら喉が腫れるように。「これ、ひどかったら息止まるな・・・」と感じて以来、生エビを一切禁止しております。大好物だったのに(;_;)

【気道を物が塞ぐ】
これはイメージしやすいかと思います。食べ物などが喉につまることですね。小さいお子さんの場合、おもちゃやボタンなどが詰まる例もあります。

【その他】
 あとは、ちょっと恐ろしい話ですが、首を絞めたら窒息です。事件の匂いがしますので、詳細は書きませんのでご想像にお任せします(・_・;
 ただ、事件的なことではなく、事故によるものは注意しましょう。例えば小さいお子さんが、カバンを首にぶら下げて遊具などで遊びまわっているのは非常に怖いです。遊具にカバン引っかかったら死んじゃう…。と思っていて、いつもヒヤヒヤ見ています。かならず、片方の肩を通して、斜めがけにしましょうね。我が家は小さい財布などのポーチも全て斜めがけにさせていました。繰り返し教えれば子供は学習しますので、みなさん注意しましょう!

私の窒息体験

さて、恐ろしい事件の話は置いておいて、今回は食べ物による窒息についてです。

突然ですが、窒息現場に居合わせたことありますか?
私はあります。忘れもしないちょうど5年前の9月です。相手は誰かというと、義祖母です。その日は主人の実家で稲刈りでした。男性は稲刈り、女性は炊事というのが一般的なようで、私は働く人たちの昼ごはんなどを作っていました。その日は「おでん」。私と義祖母と義姉・甥とで炊事をして、先に食べよう!ということになりました。

牛スジが大好きな義祖母。私が盛り付けをしました。そしたら「固いな〜飲んじゃえ」とか思ったようで、義祖母は牛スジを丸飲み!そしたら・・・詰まった!!Σ(゚д゚;) ヌオォ!?

慌ててハイムリック法(窒息時の緊急対応の一つ)をして、てんやわんや。ゴックン・・・。落ち着いた義祖母から一言「痛いわーね!!」と。ハイムリック法が痛かったらしい(笑)あ〜よかった。ちなみに冷静な甥っ子は、電話を片手に「119番?」って聞いてきました。あっぱれ!

稲刈りが命日にならんでよかったね〜と冗談で言いながら、笑って過ごした稲刈りの日。今はもうお空にいる、この大好きな義祖母ですが、この経験は今でも忘れられません。ばーちゃん、ありがとう。

窒息しやすい食品って?

さて、牛スジなんて窒息するに決まってるじゃん!という話はさておき、どんな食品が窒息しやすいか考えてみましょうね。

なんとなく「おもち」「こんにゃく」「こんにゃくゼリー」とかがイメージされますか?
そうですね、それは間違いありません。窒息しやすいです。
しかし窒息件数が多いのは実は「ご飯」「パン」など柔らかいものも意外と多いのです。これらは日本人の主食なので、食べられる頻度が高いことも関係していますが、「固さ」だけが問題ではないことは事実です。

ちなみにお餅も「トロトロに炊いたら大丈夫?」と思われがちですが、それが逆に危ないのです。喉を通過するときに温度が下がり、喉にピタッ!っとなりがちです。

以前施設で遭遇した例は、ウインナーとかシシャモとかもあります。結構なんでも窒息リスクはあるんですね。

何分で助けたらいい!?

窒息は、なるべく早く助けなければ命に関わります。詰まった瞬間顔色が変わり、30秒程度で顔が青ざめてきます(チアノーゼ)。そして1分〜1分半ほど経過すると意識が消失し仮死状態となります。ここまでくると回復率が急激に下がります。

つまり窒息は即座に救助しなければならないことなのです。

じゃぁ、どんな対応をしたらいいの?上述の私の義祖母の時はハイムリック法という方法で救助しましたが、他にもいくつか手技があります。
長くなったので、手技については次の記事で。

大変!窒息した!②

【長岡菜都子(だんらんコーディネーター)】
リハビリテーション専門職である言語聴覚士の国家資格を所有。病院勤務を経て、訪問看護ステーションに入職。以後12年間で、訪問リハビリテーションを学ぶ。対象は乳幼児から高齢者まで幅広く、病気や障害を抱えながらも、にいかにして家族とともに充実した温かい生活を送れるかにこだわり、支援している。
現在は病気や障害を抱える当事者に対し、『個別』ではなく、家庭や関係施設へ『戸別』に訪問し、主に「はなすこと」「たべること」に関する、赤ちゃんの育み支援、こどもの学び支援、成人・高齢者の生活支援を行っている。
その他、医療・福祉・介護・教育施設等への外部講師等も行い、「はなすこと」「たべること」のバリアフリーを目指し活動中。

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